エンディングノートの特徴と書き方とは?

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テレビなどでも多く取り上げられるエンディングノートは、シニア世代の終活に欠かせないものとなりつつあります。

法律で定めたフォーマットなどのないエンディングノートは、遺言書と違って誰もが気軽に書ける存在です。

また遺言書と一緒に早めに用意しておけば、自分が亡くなった後に生じる遺産相続問題を軽減することも可能となるかもしれません。

今回は、40代~50代といった比較的若い人たちからも注目されているエンディングノートの魅力と書き方などを徹底解説していきます。

エンディングノートとは?

エンディングノートとは、お年寄りが人生の終末期に訪れる死に備えて、自身の想いや希望を書き留めておくノートのことです。

法的な位置づけの一切ないこのノートは、自身が死を意識した時に書き始める人が多いと言われています。

また人によっては、認知症などにより意思疎通能力や判断能力が失われることを恐れて、若いうちから書き始める方々もいるようです。

エンディングノートにおける2つの目的

エンディングノートには、「家族の決断や負担を減らすこと」と「余生を充実させること」という2つの大きな目的があると言われています。

後述する自分に関する情報をエンディングノートの中で整理しておくと、遺産相続手続きが開始された時に、家族が資産などを探す手間が省けます。

またエンディングノートを書きながら自分に残された命を強く意識することで、やりたいことを優先的に行うという余生の充実に繋がることもあるようです。

中には自分のことをあれこれ書き綴る恥ずかしさからエンディングノートを敢えて作らない方々もいるようですが、多くのお年寄りはデメリット以上に大きなメリットを感じる実態があるようです。

エンディングノートの種類と選び方

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エンディングノートには、本屋さんやAmazonなどの通販サイトで購入できる市販品と、WEB上から無料でダウンロードできるものの2種類があります。

コクヨやナカバヤシなどの大手メーカーから発売されているエンディングノートを買った場合は、ノートの中に並んだガイドに合わせて自分の知りうる情報を記載していく流れとなります。

またオリジナリティあふれるものが良いという人は、文具店などで購入できる普通の大学ノートを使ってエンディングノートを作り上げる方々も少なからずいるようです。

これに対して字が汚くて手書きがちょっと苦手な人には、WEB上からダウンロードできるタイプのものがおすすめとなります。

普段からWordやExcelなどのOfficeソフトを使い慣れている人には、ダウンロードする種類の方が作りやすい傾向もあるようです。

エンディングノートの書き方・書かれることの多い項目

一般的なエンディングノートには、下記のように多くの記載項目があります。

記入については任意となりますが、自分が亡くなった後の遺品整理や相続で家族がスムーズに手続きを行えるようにするには、なるべく全ての項目を埋めていくのが理想となるでしょう。

自分のこと

エンディングノートの最初に書いておくべきなのが、自分の氏名や本籍地、住所、電話番号といった基本情報です。

遺産相続手続きで何度も記載するこうした情報をエンディングノート1冊に整理しておけば、残された家族もスムーズに相続を行えます。

また複数の携帯電話などを契約している場合は、その会社名なども書いておいても良いでしょう。

家族のこと

ひとり暮らしをしているお年寄りの友人知人や介護者がそのノートを見つける可能性を考えると、法定相続人になる自分の配偶者や子供、両親、内縁の妻といった家族の情報もきちんと記載する必要があります。

こうした情報が整理されていれば、病気などで本人が倒れてもまわりの人に「誰に連絡すればよいのだろう?」といった戸惑いも起こらなくなると言えそうです。

友人知人、親戚などの連絡先

看取りや葬儀に来て欲しい友人知人がいれば、その人達の住所や電話番号もきちんと書いておく必要があります。

また法定相続人にはならない遠い親戚の場合は、自分が亡くなった連絡がすぐにいかない傾向もありますので、幼き頃にお世話になった方々がいれば、そうした皆さんの情報も並べておくのが理想と言えそうです。

お世話になった人へのお礼のメッセージ

エンディングノートの中に並べる家族や友人知人、親戚には、それぞれにメッセージを書いておくのもおすすめとなります。

エンディングノートを使えば、全ての人に手紙を書くよりも簡単にメッセージを残せます。

また書いている途中でその作業が面倒になり、途中で投げ出してしまうよりも、簡単な言葉であってもきちんと全ての人に御礼の言葉を残す方がより良い終活となるでしょう。

それでも更に多くの言葉を残したい時には、エンディングノートを作り終えてから別に手紙などを書いても良さそうです。

自分史

自分が生まれた時から現在に至るまでの歴史やエピソードを整理するのも、おすすめ度の高いエンディングノートの使い方です。

こうした方法で過去の自分と向き合うと、今まで忘れ去られていた恩人の存在が思い起こされることもあります。

また孫子にとって自分のルーツとも言える親や祖父母の自分史は、家族が自分自身をより詳しく知る上でも有用な資料となりますので、余裕があれば写真などを添付しながら情報整理をしてみても良さそうです。

資産のこと

不動産、預貯金、株、有価証券、年金、貸し金庫といった資産に関する情報は、遺産相続手続きを行う家族のために残すものです。

契約時にお世話になった会社があれば、その住所や電話番号、担当者氏名なども全て記載しておきます。

また遺産分割時の注意点がある場合は、そうしたことを細かく書くことで、法定相続人の間に生じるトラブルや負担を軽減できると言えそうです。

負債のこと

遺産相続手続きでは、負の遺産とも言える借金の分割や相続も行わなければなりません。

そのため、カードローンやクレジットカードの支払いだけでなく、友人知人から借りたお金や連帯保証人の契約があれば、その全てを細かくエンディングノートに書く必要があります。

プラスの財産と比べて契約書類などを見つけにくい借金は、後々その存在が発覚することで法定相続人を悩ませやすい実態があります。

また負の遺産を相続しない時には、相続放棄などの手続きを相続開始から3ヶ月以内に行う必要がありますので、家族に冷静な判断をしてもらうためにも、細かくわかりやすく正直に借金の情報を記載するべきだと言えるでしょう。

デジタル遺産(デジタル情報)のこと

多くの人がパソコンやスマートフォンを使う今の時代は、デジタル遺産に含まれるアカウントやID、パスワード情報もエンディングノートに記載するケースが増え始めています。

SNSの中で親しくしている友人知人がいる場合は、そうした方々に自分が亡くなったことをメッセージ送信するなどのお願いを家族にしておいても良いでしょう。

また家族写真などをアップロードしているクラウド契約があれば、そのアカウントをみんなに教えておいても良さそうです。

保険のこと

保険金受取をする生命保険や、自分が亡くなると同時に解約が必要となってくる自動車保険についても、細かな情報を記載する必要があります。

特に生命保険の場合は、「誰が契約している保険を誰が受け取るのか?」といった内容の記載が必要不可欠です。

また複数種類の保険に入っている場合は、その商品名だけでなく保険会社の担当者名もノートに書くようにしてください。

介護や医療のこと

エンディングノートは、不慮の交通事故や病気で意思表示ができなくなったときにも役立ちます。

そのため、病気告知や延命、臓器提供などに関する項目も、多くのエンディングノート内に設けられています。

また救急搬送などにより緊急入院などをするリスクを考えると、アレルギーや持病、常用薬、かかりつけ医の連絡先や病院名といった内容を詳しく書いておくのがおすすめと言えそうです。

お墓や葬儀のこと

自分が亡くなってからすぐに行われる葬儀については、エンディングノート内に希望する宗派や規模、葬儀社などの情報を記載することで、家族の判断がしやすくなります。

またお墓については購入や継承といったさまざまな問題が生じますので、遺産相続同様にトラブルの種にならないためにも、被相続人としての希望はきちんと書いておく必要があると言えそうです。

エンディングノートを作る時の注意点

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終末期に訪れる死やさまざまな状況を想定して作成するエンディングノートには、法的な効力が一切ありません。

そのため、遺産相続の中で「この財産をこの人に引き継いで欲しい」といった希望がある時には、エンディングノートとは別に遺言書を作っておく必要があるのです。

この決まりを知らずにエンディングノートだけを残しても、相続手続きは被相続人の思うとおりに行われなくなりますので、注意が必要です。

また40代~60代といった若いうちにエンディングノートを作った場合は、資産や借金などの部分で定期的な修正や見直しが必要となってきます。

数年前に作ったノートの情報更新を全くせずに放置していると、場合によっては家族を更に混乱させてしまうこともあると捉えてください。

もしエンディングノートの作成中に遺言書などを作る必要性に迫られた時には、僧俗問題全般を得意とする弁護士にトータル的なサポートを仰いでも良いでしょう。

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