除籍謄本の取得方法や戸籍謄本との違いを教えてください

pixta_3609643_S

 

遺産相続手続きのさまざまなシーンで必要となる戸籍をとる場合、除籍謄本と戸籍謄本の違いに頭を悩ませる方々が意外と多い実態があります。

特に窓口ではなく、本籍地の役所に郵送で取り寄せをする場合は、「除籍謄本と戸籍謄本、どちらにチェックを入れれば良いのだろう?」といった疑問が生じるケースが少なくないようです。

今回は、戸籍の中でも一般の皆さんにわかりにくい存在となっている除籍謄本について、他の種類との具体的な違いや記載内容、取得する方法などを徹底解説していきます。

除籍謄本を中心とする戸籍の種類とは?

遺産相続手続き等で使用する戸籍には、大変さまざまな種類があります。

・戸籍謄本
・戸籍抄本
・除籍謄本
・改製原戸籍謄本
・戸籍附票

これらの戸籍は全て、本籍地のある市町村役場に請求する仕組みとなっています。

また自治体のホームページでは、下記のような名称を使って証明書請求の案内をすることもあるため、注意が必要です。

・全部事項証明書(現在戸籍)
・個人事項証明書
・除籍謄抄本

当ページではこの中でも少しイメージのしにくい、除籍の謄本・抄本につい詳しい話をしていきます。

除籍謄本とは?

その戸籍の中に誰もいないことを証明する書類を、除籍謄本と呼びます。

例えば、父・母・長女・次女・三女のいる戸籍の中で、娘達が結婚をして他の家にお嫁に行けば、その人は幼い頃から入っていた戸籍から抜けて新しい戸籍へと移る形となるのです。

また、残された父と母も亡くなればその戸籍には誰もいない状態となるため、その結果として閉鎖・戸籍簿からの削除となった戸籍が除籍という扱いになるのです。

《転籍と除籍》

除籍謄本について考える場合は、広義の除籍と転籍という言葉の意味についても頭に入れておく必要があります。

除籍という言葉は、今まで生きていた人が失踪宣告や死亡によって戸籍からいなくなること、法律上の死亡といった意味で使われることもあります。

これに対して転籍は、生きている人が結婚や養子縁組などによって他の戸籍に移ることを意味するのです。

《大変わかりづらい「除籍」という言葉の使い方》

ここで多くの人が混乱するのが、除籍という言葉の使い方です。

例えば、夫婦2人だけが入っている戸籍で旦那さんが亡くなった場合、「夫が戸籍から除籍された」という表現を使います。

しかしその戸籍にはまだ生きている奥さんが残っているわけですから、「戸籍が除籍になった」というわけではないのです。

また奥さんが生き続けている限り、2人の除籍謄本は存在しない形となりますので、市町村役場などに戸籍の取り寄せをする際には、「夫が除籍された記録の書かれた戸籍謄本」の請求が必要となるのです。

こうした形で一般的と戸籍法という2つの意味のある除籍に関する戸籍を請求する時には、戸籍謄本と除籍謄本の違いを含めて頭に入れた上で細心の注意を払う必要があると言えそうです。

《除籍謄本と除籍抄本の違いとは?》

謄本と抄本には、「全部か?一部か?」といった部分で大きな違いがあります。

これは除籍だけでなく戸籍謄本の請求をする際にも、知っておくべき違いとなります。

その戸籍に入った全員の事項が記載された謄本という種類の証明書は、市区町村役場によっては全部事項証明と呼ばれることもあります。

これに対して戸籍の中にいる一個人の事項だけを抜粋した証明書は、個人事項証明と呼ばれるケースもあるようです。

ちなみに一般の皆さんが役場への請求によって取得できるのは、戸籍や除籍、住民票の全てにおいて写し(コピー)となります。

戸籍と改製

タブレットを見る女性 ビジネス
戸籍の違いについて理解を深めるためには、この制度ならではとも言える改製に関しても頭に入れておく必要があります。

例えば、遺産相続手続きなどで除籍謄本を請求した場合、その証明書の時代によって縦書きであったり、手書きといったものも存在します。

こういった戸籍の様式(フォーマット)や編成基準は、制度改正によって変更される仕組みとなっていますので、閲覧時には注意が必要です。

《昭和に行なわれた改製内容》

昭和23年に施行された戸籍法では、家単位の戸主を中心とした形で戸籍が作られていました。

これに対して昭和32年の法務省令で改製が行われてからは、夫婦とその未婚の子単位で戸籍が作られる形となったのです。

この他に昭和以降の戸籍改製で大きなものとしては、昭和20年頃に実施された司法大臣の命による改製表示があります。

《平成6年に行なわれた改製内容》

平成6年の改製では、戸籍事務の電算化(コンピュータ化)が認められました。

この時期以降にパソコンを使って管理されるようになった戸籍謄本や除籍謄本の場合、大変見やすい横書きの記載となります。

また古い時代の戸籍は全て手書きや訂正印などがたくさん入った形となりますので、平成6年以降の比較的新しい戸籍謄本や除籍謄本は、内容が同じであってもかなり見やすくなっていると捉えて良いでしょう。

《改製原戸籍とは?》

請求用紙に書かれていることもある改製原戸籍は、上記の制度改正によって様式変更が入る前に作られた戸籍謄本の総称です。

人によっては、改製原戸籍を「かいせいげんこせき」ではなく「かいせいはらこせき」と呼ぶこともあるそうです。

様式が古く手書きで記載された改製原戸籍の場合、欲しい情報が入手できないこともありますので、郵送請求などで届いたものを見てもわからない点がある場合は、市区町村役場の戸籍担当者に確認をした方が良さそうです。

戸籍法改製によって生じ得る問題と除籍謄本の必要性

こうした形で何度か行われている法律の改製は、「戸籍に何が書かれているか?」だけでなく「どの証明書を請求するか?」といった部分にも影響する実態があります。

例えば、新しい戸籍でよく問題になるのが、父の婚姻歴や子供がいたという事実がわからないということです。

離婚をした被相続人の父が亡くなった場合、前妻との間に生まれた子供も当然、法定相続人となります。

しかし、親族が取り寄せた戸籍が改製後だった場合、父の再婚前の記載が全くないことで、相続人の確定が誤っていることもあるのです。

こうしたトラブルを防ぐためには、戸籍謄本や改製原戸籍だけでなく、除籍謄本もきちんと取り寄せる必要があるのです。

遺産相続における除籍謄本を使うシーンとは?

ここまで紹介してきた除籍謄本や戸籍謄本は、遺産相続手続きにおける下記の場面で使われることの多い存在です。

・被相続人の保険金の相続を行う時
・被相続人の預金を相続する時
・不動産の相続登記(名義変更)を行う時
・株や自動車の名義変更をする時
・家族全員が本籍地を移す時

《戸籍の取り寄せには理由が必要》

ちなみに除籍謄本や戸籍謄本の請求時には、必ず使用目的や取得したい理由を記載する必要があります。

当ページで紹介しているように遺産相続手続きで戸籍を使う場合は、「相続のため」とストレートな目的を記載すれば良い形です。

またこの他には、下記の理由で戸籍の請求を行う人が多い実態があるようです。

・離婚、婚姻届で必要
・国や自治体への提出
・年金手続き
・パスポート申請

直接窓口で行う除籍謄本の取り寄せ方法・取り方

Dollarphotoclub_89807356
除籍謄本は、本籍地のある役所窓口、郵送請求、コンビニエンスストアの3方法で発行してもらえます。

たくさんの種類のある戸籍について「どれを請求すれば良いかわからない」といった状況に陥っている人には、市区町村役場の窓口で手続きをする方法が最も確実です。

戸籍窓口の担当者とコミュニケーションを図りながら手続きを進めるこの方法を使えば、請求間違いによる手数料の無駄遣いもなくなります。

また請求する戸籍の種類は「誰の情報が欲しいか?」や「何に使うか?」といった用途によっても変わってきますので、疑問や不明点が多すぎる場合は、窓口に直接行った方がスムーズに問題が解消できると言えそうです。

《請求できる人》

除籍謄本の請求手続きのできる人は、戸籍の中に記載のある本人と配偶者、父母などの直系尊属、子などの直系卑属のみです。

これ以外の第三者が請求をする場合は、理由をしっかり明示する必要がでてきます。

また場合によっては資料の提供が求められるケースもありますので、注意が必要です。

《請求時に必要なもの》

請求手続き時には、下記の書類を用意する必要があります。

・戸籍関連証明書の請求書(各自治体のサイトからダウンロード可能)
・窓口に来た人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・委任状(代理人の場合)
・請求権限のわかる書類(親族関係の記載された戸籍など)
・手数料(1通750円)

郵送で行う除籍謄本の取り寄せ方法・取り方

除籍謄本を郵送請求する場合は、証明書の請求書や本人確認書類のコピーなどを市区町村役場に送る形となります。

《除籍謄本の手数料はどのように支払うの?》

郵送請求で除籍謄本の取り寄せをする時には、現金書留もしくは定額小為替で手数料の支払いを行います。

この方法については役所によって異なる形となりますので、必ずホームページなどを見て確認するようにしてください。

郵便局で購入する定額小為替は、発行日から6ヶ月以内のものを送付します。

またお釣りが出ないように、必要部数分の金額を計算した上で、封筒に入れるようにしてください。

get_footer(); ?>