外国籍を持つ相続人の相続権について

PASONAZ160306230I9A1809_TP_V

外国籍を持つ相続人における相続権

国際化社会の進む昨今は、配偶者などの家族の中に外国籍を持つ相続人がいることで、遺産分割協議を含めた相続手続き全般に不安や疑問を抱える方々も大変多く見受けられるようになりました。相続手続きにおいて外国と何らかの関わりを持つことを、渉外相続と呼びます。各国によって考え方が異なる渉外相続は、「外国人だから○○」と断定するのではなく、相続人や被相続人の外国籍や相続財産の所在地からさまざまな判断を行なう必要があります。

日本における渉外相続の考え方

日本における国際私法では、通則法の第36条の中で「相続は被相続人の本国法による」と規定されています。ここで指す本国というのは、原則として国籍のことです。例えばアメリカ国籍を持つ被相続人が日本で亡くなった場合は、米国法に従って相続手続きを進めなければなりません。これに対して被相続人が日本人で、相続人がアメリカ人だった場合は、被相続人の国籍を基準とすることで、日本の法律が適用されます。

相続財産の所在地によっても準拠法は異なる

被相続人の国籍が日本で、土地や家を含めた相続財産の所在地が全て日本にある場合は、日本人の相続と同じような流れで相続手続きが進められます。これに対して被相続人の国籍が日本で、相続財産の所在地が中国やアメリカだった場合は、各国の準拠法による手続きを要することがあるため、注意が必要です。

外国籍の相続人がいる場合の相続登記におけるポイント

日本の準拠法で進められる遺産相続手続きの場合は、相続登記に関しても日本国籍の相続人と同じ流れで行なわれます。外国人登録制度が廃止となった平成24年7月9日以降は、特別永住者や中長期在留者についても住民票の写しの交付が可能となりました。しかし住民票の写しには、平成24年7月8日以前の居住歴や父母・配偶者の氏名、国籍変更・氏名変更の履歴、上陸許可年月日などの情報が記載されていないので、外国人登録原票に書かれた過去の情報が必要な場合は、法務省への直接請求が必要になるといえます。

まとめ

被相続人の国籍と相続財産の所在地によって準拠法が異なる相続手続きについては、相続登記に必要な書類の準備を含めてさまざまな注意点があるといえます。外国籍の相続人に関する相続権や手続きでわからないことがありましたら、相続問題を得意とする弁護士法人四ツ橋総合法律事務所にご相談ください。
get_footer(); ?>