特別受益の意味、評価方法、範囲の基礎知識

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特別受益とは?

特別受益とは、ある特定の相続人が被相続人から養子縁組や婚姻に伴って、もしくは生計の資本といった形で遺贈や生前贈与を受けている際のその受け取った利益です。一般的な相続では、遺産相続が開始したタイミングで存在する財産の価値に相続人の相続分を乗算する形で、遺産分割協議が進められます。しかしその中にいる特定の相続人が特別受益を受けている場合は、公平性を図るためにその利益分を被相続人の遺産に含めて計算して修正を行う必要が出てくるのです。

特別受益の範囲に含まれないものとは?

特別受益の範囲になるのは、遺贈と生前贈与のみです。これに対して学資、生活費の援助、祝い金といった「生計の資本としての贈与」は、その額がかなり多額であるといった事情のない限り、特別受益の範囲に含まれない形となります。また、相続人の誰かが結婚や養子縁組をする際に渡す支度金や嫁入り道具といった「婚姻(または養子縁組のための贈与」ついても、それなりに高額でなければ特別受益の範囲から外れる形となりますので、遺産分割協議の際には注意をするようにしてください。

特別受益の判断で難しいとされる生命保険金

特別受益の評価方法で最も難しいとされる「生命保険金」は、相続トラブルのきっかけとして多く見受けられるものです。原則としては「特別受益にならない」と考えられる生命保険金ですが、特段の事情がある場合は、例外として特別受益の範囲に含まれるケースもあります。また特定の相続人が受け取った生命保険が、相続開始時の遺産総額の中で60%を占めた場合に、「生命保険金も特別受益に準じて遺産に含めて評価する必要がある」とした判例も存在しますので、その扱いや評価方法は大変難しいと考えて良いでしょう。

特別受益の評価方法とは?

特別受益の評価方法は、下記の2つが基本となります。 ・金銭 → 相続開始のタイミングで貨幣価値に換算した価格をもって評価を行う ・金銭以外の財産 → 相続開始時の取引価格によって評価を行う 特別受益の評価には、債権、条件付き権利、担保に供されている不動産といったさまざまな財産ごとに算定方法がありますので、その内容について詳しい判断ができない場合は相続問題のプロフェッショナルである弁護士に調査や評価を仰ぐことが理想といえそうです。また受贈者の行為によって目的財産の価値が変わる場合は、特別受益に当たるかどうかの評価に大きな影響が出ますので、遺産分割協議全般をスムーズに終わらせるためにも専門家の指示を仰ぎながら各種手続きを進めていくのが理想といえるでしょう。 ≫特別受益について詳しく見る
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