生前贈与と相続税の時効に関する注意点

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相続税の時効とは?

「相続税の申告をする必要がある」という事実を知らない善意の相続人の場合、相続人の時効期間は5年となります。これに対して、自らが相続税の支払いを行う事実を知った上でわざと申告を行わない悪意の相続人の場合は、7年が相続税の時効期間となるのです。悪意を持って相続税の申告を行わない後者の場合は、税務署がその事実を知った時に不正行為として「通常の相続税額の40%」にも及ぶ重加算税が課せられますので、注意が必要です。

生前贈与に関する税務トラブルも増えている

被相続人から相続人に生前贈与をしている場合に相続が発生すると、相続税を担当している税務署側とトラブルになるケースがほとんどです。例えば実父が亡くなる10年前に長男にお金の贈与が行われ、そのタイミングで贈与に関する契約書や確定申告もなかったとします。そして、被相続人である実父が亡くなったタイミングで税務署がこの事実を把握した場合は、「贈与税の確定申告がない」という理由でその生前贈与は貸付金等であったとして実父の遺産にプラスした金額で相続税の申告を行うべきと指示をするのです。

10年を過ぎれば相続税の時効となるのでは?

前述の事例では、10年前に生前贈与が行われていることで、「7年の時効を過ぎている=相続税を支払う必要はない」と考える人がほとんどです。しかし贈与の契約書や確定申告の事実がない時点で、税務署側はその贈与に関する時効を認めることはありませんので注意が必要です。また相続人が「これは実父からもらったお金だ」と主張をした場合は、その贈与を確認できる確定申告書類や贈与契約書の提出を求められますので、相続税の時効を過ぎていても言い逃れができないケースも多いと捉えた方が良いでしょう。

まとめ

相続人のタイプによって2種類の時効期間が存在する相続税は、特に7年の時効期間が適用される場合は,「悪質」な行為と見なされて税務署からの指摘や重加算税の納付を求められることになります。また相続税の支払いは基本的に法定相続人の義務ともいえますので、その支払いを「不当に逃れるような方法」を考えることはやめましょう。もし相続税の課税の前提となる遺産分割協議等においてお困りのことがございましたら、相続トラブルに詳しい弁護士に相談をすることをおすすめします。

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