農地の相続を行う際の手順と方法

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農業委員会または県知事の許可を受けずに、相続によって農地の名義変更をすることを、「農地の相続」と呼びます。

農地の名義変更を行う際には、基本的に許可が必要となりますが、農地の所有者が亡くなった結果として農地の相続が発生した場合は、特例として農地法の許可が不必要とされているのです。

法定相続分ではない遺産分割に基づく取得についても、農地法の許可は不要となっています。したがって,相続人間における遺産分割協議においては,農地はそれを取得する相続人にとって大きな負担がない財産として考慮することができます。

農地の相続税には納税方法の特例がある

農業を営んでいた被相続人が亡くなり、農地の相続が必要となった場合は、「相続人が今後も農業を営む場合」に限って、一定の相続税を猶予できる特例が設けられています。

さらに農地を相続した人が一生涯農業を続ける場合は、納税猶予額が免除されることもありますので、農地の扱いだけでなく「農業をどうするのか?」といったことも遺産分割協議で話し合うべき内容といえるでしょう。

納税猶予額の免除が行われるタイミングは、下記の3つのどれかに該当する日となります。

・農地の相続人が亡くなった日
・農地の相続から農業を継続して20年経った日
・全ての農地を農業後継者に一括生前贈与を行い、その贈与税について納税猶予の特例を受けた場合

また納税猶予の対象となる農地には、「市街地区域内の生産緑地」または「市街地調整区域内の農地等」のどちらかという条件もありますので、相続の際には農地の分類についてもきちんと確認しておくようにしてください。

農地の納税猶予に必要となる書類は?

農地の納税猶予を受ける際には、次の5つの書類を準備する必要があります。

「相続税の納税猶予に関する適格者証明書」、「特例適用農地の明細書」、「納税猶予の特例適用の農地の該当証明書」、「抵当権設定登記申請書」、「担保提供書」といった書類です。

このうち、「相続税の納税猶予に関する適格者証明書」と「特例適用農地の明細書」は、農業委員会に申請して取得します。

また、「納税猶予の特例適用の農地の該当証明書」は、市役所に申請して取得する書類となります。

まとめ

農地における納税猶予は、相続した農地を使って一生涯農業を行う相続人にとっては、大変メリットの高い制度です。

この制度を利用するためには、後継者が「一生農業を行う」といった決断も必要となりますので、農地の被相続人が生存している間に話し合いをしておくことが理想といえるでしょう。

農地の相続や農業委員会とのやり取りで疑問や不安が出てきた際には、農地関連に詳しい弁護士や税理士に相談をしてサポートを仰ぐようにしてください。

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